自然が育んだ希少な素材、鼈甲。

鼈甲とは

歴史

古来、タイマイは貴人を飾る装飾品、祭祀に使用する神具の一部など、貴重品として扱われてきました。紀元前のものとされる出土品や海中発掘品の中にもタイマイ製品がみられたと記録があります。

日本においてもその歴史は古く、正倉院に保管されている螺鈿紫檀五弦琵琶は、1000年を優に超えて今なお現存しています。

江戸時代には、長崎に西洋より鼈甲細工とその技術が伝来し、江戸においても鼈甲業が始まりました。その技術が脈々と受け継がれ、江戸鼈甲は2015年国の伝統的工芸品に指定されています。

特徴

鼈甲製品は主にタイマイというウミガメの甲羅を材料として作られます。他のウミガメ類とは異なり、その甲羅は厚く、美しい模様が特徴です。

タイマイの甲羅は成長にともなって、紙1枚程の薄い層が瓦状に重なり、樹齢を重ねた年輪のように厚みを形成していきます。また、鼈甲は温めると自由に曲がり、水分と熱のみで圧着できるという特性を持っています。

このような特性から、鼈甲は古来から現在に至るまで、様々な形で加工され、人々の暮らしを彩ってきました。

天然素材

天然素材から作られる鼈甲細工は、ひとつとして同じものはありません。世界にひとつだけの模様柄は、しかし奥深い艶と美しい色合いで人肌に自然と馴染みます。そして、しっとりとした肌触りからは、他の素材にはないあたたかみのある安心感を感じることができます。

また、限りある天然資源を余すことなく大切に使いたいという考えのもと、こちらのオンラインショップの商品はほとんどが端材から製作されています。さらに業界として養殖事業にも力を入れており、自然環境の保全にも取り組んでいます。

大澤鼈甲

東京下町に工房と店舗を構える鼈甲専門店
1959年創業時より、職人の手で伝統工芸である江戸鼈甲製品を製造販売
※店舗は完全予約制とさせて頂いております
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